これだけは覚えておきたい。

![週刊東洋経済 2024年1/20特大号(タイパ時代のAI英語術)[雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/41S7tLo3JmL._SL500_.jpg)
生成AIを使った英訳はグローバルコミュニケーションに役立ち、英語スキルの上達にもつながる。ただし、AIが理解しやすい日本語を使わないと誤訳を招いてしまう。
日本語と英語の大きな違いは、文化共有度の高さである。日本人はみんな同じような教育を受けることが多く、一を聞いて十を知る文化だ。聞き手と読み手が意図を推測する言語体系である。
一方、米国は人種のるつぼであり、文化や教育の背景はまったく異なることが多い。共通基盤として持つ情報量が限られるため、「言わなくてもわかる」は通用しない。
「クリスタルクリア」に伝える
つねに言葉による説明が求められるので、簡潔でわかりやすく、「クリスタルクリア」に伝えるのが基本だ。英語圏で開発された生成AIやこれを使った翻訳ツールも同様で、認識されているであろう共通情報や文脈を読み取るのは苦手だ。AIが理解しやすい日本語文章でないと、正しく英訳されないのである。ビジネスメールでAIの英文をそのまま使うと、誤解が生まれたり余計なやり取りが増えたりする。
日本語でありがちなのは、主語を抜いてしまうこと。例えば「あなたにお目にかかるのを楽しみにしています」と書くだけだと、AIは「誰が」なのかわからず、文法上、「Ⅰ」や「We」を入れて英訳する。主語が混在したメールだと相手は混乱するだろう。
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