日本人が知らない台湾の選挙の底層にあるもの 台湾選挙のリアル(最終回)、「地方派閥」と「政治家族」

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一方、国民党の林家興は「民進党も一部地域で、われわれが従来行ってきたような選挙戦を見せている」と指摘する。

林家興は「最近、国民党の多くの派閥と政治家族は、イメージ刷新のため努力している。彼らは海外での学歴や見た目もスマートになるように非常に気を遣って若い支持者の票を得ようとしており、また昔ながらの陸上作戦だけではなく、自ら空中作戦部隊までつくった」と紹介する。

林家興はまた、「地方では小規模な派閥と家族は依然として活躍している」と言う。

「今回は結果が読めない」各党の不安

そして「人口流出で影響力はずいぶん失ったが、投票結果が拮抗する選挙が予想されている状況では、国民党が派閥の支持がなければ落選する可能性があり、農村などではやはり地方派閥と政治家族の動員力が必要だ」と説明する。

今回の選挙は3党が競争する中で、従来の選挙構造が大きく変わりそうな変数や各党の戦略が複雑に交差している。3党の候補者らは当然、「自分こそ勝利する」と主張しているが、実際は投票が終わらないとどう転ぶかわからないことへの不安が澎湃しているのも現実だ。

楊虔豪 台湾人ジャーナリスト
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