自民「政治刷新本部」に早くも疑問符がつく理由 "派閥人間"の岸田首相、大胆な決断には及び腰

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池田議員逮捕を受け、岸田首相は7日午後、官邸で記者団に対し「大変遺憾で重く受け止めている。党として強い危機感をもって政治の信頼回復に努めなければならないと改めて強く感じている」と沈痛な表情で語った。ただ、議員辞職を求めるかどうかを問われると「とりあえず除名の方針を確定した」とあえて明言を避けた。

大地震対応での新年度予算早期成立に野党も理解

これに先立ち岸田首相は5日午後、国会内で行われた与野党党首会談で、能登半島地震について新年度予算案の予備費を増額し、切れ目なく対応していく方針を示して早期成立への協力を要請、野党側も一定の理解を示した。

これも踏まえて岸田首相は6日に録画したNHK日曜討論(7日午前放映)の「党首に問う」で、能登半島地震対応や国会運営での野党との連携について「より多くの野党と協力していく。どの党と協力するかは具体的な場面でしっかり考えていく」と強調した。

そのうえで岸田首相は衆院解散・総選挙に関しては「政治の信頼回復と政策の実現、今はそれに尽きる。それを行ったうえでその先については考えていきたい」と述べる一方、9月の自民党総裁選への立候補についても「重要な課題に対応することが第一だ。そこから先の政治日程は考えていない」とこちらも明言を避けた。

もちろん、こうした岸田首相の一連の発言の直後の「池田議員逮捕劇」は岸田政権をさらなる苦境に追い詰めている。標的となった安倍、二階両派も「どこまで逮捕者が増えるのか」(閣僚経験者)と戦々恐々だ。ただ、岸田首相は受け身に徹しており、「事件解明に強い指導力を発揮しようとする態度には見えない」(同)のが実態だ。

そうした中、山口那津男公明党代表は4日夜に放送の「BSフジLIVE プライムニュース」で、巨額裏金事件を踏まえた政治改革について「公明党は(捜査の)対象ではないので、議論をリードする」として早急に同党の改革案を示すと明言したうえで「どうせ違反しても何の制裁もないからへっちゃらだと思われては同じことを繰り返す。決め手は罰則の強化で、連座制強化も一つの手段だ」と述べた。

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