性格によって異なる「心臓病になりやすいタイプ」 「全力で楽しむ」ことが心臓病の予防になる

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心臓病にとって、肥満は大敵です。男性は戦後から肥満指数(BMI)が右肩上がりに上昇し続けていて、なかでも40代と50代は約4割の人が肥満に数えられるほどです。肥満は万病のもとともいわれますが、心臓病にとっても同様です。

肥満だけでなく、やせすぎも大きな問題

世界的にはBMI30以上で肥満とされますが、日本を含む東アジアと南アジアにおける判定指標はBMI25以上です。これは、日本人を含むアジア圏の人たちは、食事によって摂取したエネルギーを皮下脂肪でなく、内臓脂肪として溜めやすい傾向にあることに起因します。肥満には皮下脂肪が多い「皮下脂肪型肥満」と内臓脂肪が多い「内臓脂肪型肥満」がありますが、多くの研究結果から、内臓脂肪型肥満のほうが病気を引き起こしやすく、身体に及ぼす悪影響も強いことがわかりました。

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では、やせていれば心臓病の心配はいらないのかというと、それも正しくはありません。やせすぎていることは、病気に対する免疫力の低下につながります。やせているということは、筋肉量が少ないということでもあり、筋肉がなければそれだけ運動をすることが億劫になってしまいます。

適度な運動は心臓病のリスクを低下させる効果があるので、適切な栄養バランスの取れた食事をきちんと摂り、しっかり体を動かしていきましょう。体を動かすことはストレスの解消にもつながりますから、心身ともに健康維持につながっていきます。

上月 正博 東北大学名誉教授、山形県立保健医療大学理事長・学長

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こうづき まさひろ / Masahiro Kouzuki

医学博士。日本心臓リハビリテーション学会名誉会員、総合内科専門医、腎臓専門医、高血圧専門医、リハビリテーション科専門医。1981年、東北大学医学部卒業。東北大学大学院内部障害学分野教授、東北大学病院リハビリテーション部長等を歴任。2022年より現職。心臓や腎臓などの内部障害のリハビリテーションを専門とする。2013年、日本心臓リハビリテーション学会学会長。2018年には腎臓リハビリテーションの功績が認められ、心臓や腎臓の分野に貢献した科学者に贈られる世界的に名誉ある賞「ハンス・セリエメダル」、2022年には「日本腎臓財団功労賞」を受賞。

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