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外国人労働者は日本の経済社会にとってプラスか 受け入れは移民政策? 社会保障にどう影響?

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4つのQ&Aで解説。

Q&Aのブロックと男性
(写真:yu_photo / PIXTA)

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すべての産業分野で人手不足が深刻化している。その数は政府推計で34万人。どう補うのか。
『週刊東洋経済』12月2日号の第1特集は「外国人材が来ない!」。経済大国日本には発展途上国の若い労働者がいくらでもやってくる――そんな時代は終わりつつある。
『週刊東洋経済 2023年12/2号[雑誌]』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

Q1 外国人労働者を受け入れると日本の労働生産性は上がるの?

A 一国の経済規模であるGDP(国内総生産)は、在日外国人を含む人口×1人当たりGDP(1人が生み出す付加価値)と表せるため、外国人労働者が増えればそれだけGDPの増加に貢献するのは間違いない。

ただ、技能実習制度や在留資格「特定技能」に基づく外国人労働者は、主に低付加価値産業に従事しているという点には注意が必要だ。

労働生産性には、労働者1人当たりで「いくつの製品(サービス)を作ったか」という物的労働生産性と、「いくらの売り上げを上げたか」という付加価値労働生産性の2種類がある。競争力が落ちたといわれる日本企業だが、前者の物的労働生産性は日本人の勤勉さもあり現在でも健在だ。問題は、米国のGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック〈現メタ〉、アマゾン)に代表される高付加価値な労働生産性分野の産業が拡大していないことだ。

低付加価値企業間に競争原理

その意味で、安い賃金で働く外国人労働者の増加は日本経済の足を引っ張る。違法な低賃金や最低賃金でないと存続できないゾンビ企業の延命を助けるからだ。

今回の新制度では技能実習生の転籍が可能になる見通しだが、低付加価値企業間に人材確保の競争原理が働き、付加価値向上の圧力を与えるなら経済全体にとってもプラスの効果を生むだろう。

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