軽武装、経済重視、対米同盟の政策を吉田は7年余の政権の中で実践してきた。それが東西冷戦下で焦土から復興するための政策であったことは事実だが、歴史的な普遍性があるわけではない。
ありていにいえば、ある時代状況での保守の政策選択という意味である。わかりやすくいうと歴史上の「点」というのが、吉田の保守本流である。点だから、その時代を支える思想はあるにしても、歴史的耐用性があるか、となると別問題だ。
例えば対米同盟は、実際は対米従属に傾いていったことなどが挙げられよう。
「線」でつながる国家目標
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