日経平均9日続伸、2万0833円突破の声も 円安好感、一時は2万0500円を回復
[東京 27日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は9日続伸、連日で年初来高値を更新した。前日の米国株が大幅安となり朝方は利益確定売りが先行したものの、1ドル123円台前半まで進んだ円安を材料に輸出株が買われ、後場にかけて上昇に転じた。
銀行、鉄鋼などのバリュー系銘柄が買われたことも全体の底上げにつながった。一時は約15年1カ月ぶりに2万0500円台を回復したが、円安一服や目先の目標達成感から売りも出て、大引けは小幅高にとどまった。
日経平均は9日続伸し、昨年8月11日から21日までの9連騰以来、約9カ月ぶりの連続上昇記録となった。短期的な過熱感が意識されながらも、海外からの資金流入が継続したとみられている。前場のTOPIXがマイナスで引けたため、後場は日銀のETF(上場投資信託)買い期待も広がった。米利上げの方向性やギリシャ債務問題など外部環境は決して良好というわけではないが、好需給を背景とする先高期待は強い。
市場では「休暇明けの海外勢が、バリュー系の銀行株などに再度買いを入れている。輸出株も含めて幅広い銘柄が買われ、全体の底上げにつながった。目先は2000年4月高値の2万0833円が節目になるが、さらに上値余地がありそうだ」(野村証券エクイティ・マーケットアナリストの佐藤雅彦氏)との声が出ていた。
個別銘柄では、富士重工業<7270.T>が大幅高となり、上場来高値を更新した。円安による利益上振れ期待に加え、北米を主力市場とする同社は米景気回復の恩恵も受けるとの見方から人気を集めた。半面、東京TYフィナンシャルグループ<7173.T>は反落した。新銀行東京との経営統合方針をめぐる報道を材料視し、朝方は取引時間中の年初来高値を更新したものの、高値警戒感から利益確定売りに押される形となった。
東証1部騰落数は、値上がり948銘柄に対し、値下がりが804銘柄、変わらずが129銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 20472.58 +35.10
寄り付き 20380.64
安値/高値 20363.21─20513.22
TOPIX<.TOPX>
終値 1661.33 +1.76
寄り付き 1655.72
安値/高値 1653.23─1665.49
東証出来高(万株) 255180
東証売買代金(億円) 27725.65
(河口浩一)
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