「中国人の健康志向」が高まりつつある本当の理由 コロナ流行が「養生消費」に拍車をかけ急拡大
消費者需要の高度化・多様化・細分化
近年、中国では、より良いモノによって生活の質を高める人が増えていますし、多様性や他人との違いを意識し、自分らしさが表現できる商品を買い求める傾向が強くなっています。アイデンティティーやライフスタイル、趣味趣向によって消費のニーズが細分化しています。
ニーズの細分化が進むにつれて、それぞれが新たな消費トレンドとなり、影響力が拡大しています。本稿ではその1つである「養生(健康)消費」を紹介したいです。
日本語としての「養生」は、人が対象となる場合、健康に注意して元気でいられるように努めること、病気の回復に努めることと解釈されています。
一方中国では、食事や運動をはじめ、未病(病気ではないが、健康でもない状態)の改善や寿命延長のための健康増進にかかわる一連の活動を養生と呼びます。それに関する考えや知恵は養生思想となり、その歴史が長いのです。中高年を中心に普段から養生を心がけている人が多く、薬膳料理や漢方などは養生法として古くから親しまれています。
それが近年、養生に対する関心は性別・年齢問わず高まっています。
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