名古屋の中小企業が放つ大人気の鋳物ホーロー鍋

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 構想から2年半経った10年2月、ようやく直径22センチメートル型をネットで販売するところまでこぎ着けた。機能とデザインが好評を博し、11年4月までに累計で6000個を販売している。

現在、生産個数は月間800個。「鋳物ホーロー鍋の生産開始で人員を5人ほど増やした。夏からは月間2500個に引き上げる予定」(土方社長)。フランス企業が中国生産を開始する一方で、同社は名古屋での地場生産が基本。今後は輸出や品ぞろえ拡充も視野に入っている。

とかく後ろ向きの発想が多い鋳物関連業界にあって、自社技術を活用して消費者向けのヒット商品を生んだ愛知ドビー。土方社長は「2500個体制になると既存の機械部品とバーミキュラの売り上げが同じ水準に並ぶ」と言う。そこから先、どう経営資源を振り向けるのか。成長へ向けた新たな挑戦が待っている。

(日暮良一 =週刊東洋経済2011年5月28日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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