「中2で学校を辞めた男性」が編集長になるまで 「不登校の子」が集まるフリースクールという場
代:家族を説得する必要はありましたか?
石井:ありませんでした。自分でもびっくりしたのですが、「学校に行きたくない」と親に伝えたとき、号泣してしまいました。すでに中学2年生になっていたのですが、まさに号泣でした。その様子に驚いたのか、母親はフリースクールに行くと言ったときはすんなり受け入れてくれました。
親は欲深いので「学校に行かないなら塾に行け」などと言ってしまうこともあります。ただ、一つ確かなのは、子どもが気持ちをまっすぐにきちんと伝えれば、何とかしようとしてくれるということです。少なくとも私の場合はそうでした。
代:私も自分が苦しかったとき、なかなか親に言えませんでした。言ったら悲しむかな、どうやって伝えようかと悩んで、ギリギリのところまで抱えこんでしまいました。たとえ親に酷いことを日常的に言われていても、大抵の人は「親は自分のことをどこかで好きだ」と感じています。だからこそ、悲しませたくないと考えてしまう。でも、親からしたら、言わないでいなくなってしまうよりは、言ってほしいですよね。
石井:本当にそうですね。
学校に通っているうちからフリースクールに見学にいく
代:石井さんの話を聞いて、学校に通っている間にフリースクールの存在を知るのは大事だと感じました。
石井:そう思います。時期にもよりますが、ほとんどのフリースクールは簡単に見学ができます。会費がかかるところが多いですが、見学だけは無料あるいは少額ということもあります。行ってみたうえで「よかった、楽しいな」「安心するな」と思うかどうかが大切です。行ったうえで「つらい」「肌に合わない」と思うならば、行かないほうがいい。
学校に通っているときでも、ちらっと見学してみるのがおすすめです。