老いの幸福論 吉本隆明著
著者の『幸福論』を10年ぶりにリニューアルして新書化した。老いてから幸福を考えるとはどういうことかを、当時76歳の思想家が縦横無尽に語り尽くしている。
超高齢化社会に突入しようとしている日本で、どう生きれば真の満足感や生きがいが得られるのかは誰にもわからないとしながらも、幸・不幸をあまり長い周期で考えないことが大事だと説く。現実の「身体の死」は明日死ぬとわかった時点で考えればいいことで、わからないうちから考えるから不幸になるのだという思考は、人生を達観した余裕すら感じさせる。
糖尿病性の精神障害を患っていることも告白。老いや持病とうまく付き合う方法などについても明かしている。
青春新書INTELLIGENCE 840円
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