のぞみ、繁忙期の「自由席廃止」が支持された理由 新幹線の座席トラブルはネット炎上の定番ネタだ

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のぞみ号では通常、1〜3号車に自由席が設定されている。全車指定席化により、のぞみ号の指定席が1列車あたり2割増加し、待ち時間の短縮とスムーズな乗降、そして定時運行にもつながるという。

なお全車指定席の期間も、普通車のデッキなどを立席利用する場合に限っては、自由席特急券で乗車できる。そのため、繁忙期であってもデッキが混雑する可能性はあるが、「座れなかったから立っている」という乗客は減ることが予想される。

そもそも、のぞみ号は全車指定席だったが、2003年から自由席が設定されている。期間限定ながら「復活」とも言える発表を受けて、インターネット上では、好意的な反応が多い。自由席車両へ乗客が殺到することにより、車内や駅構内での混乱につながり、トラブルの原因になりかねないからだ。

「自由席と指定席」は、旅行トラブルの常連だ。SNS上では、頻繁に体験談が投稿され、議論の的になる。もちろん、なかには創作や誇張もあるだろうが、旅先での「席トラブル」そのものは、多くの人が経験してきたと言えるだろう。

なかには逆ギレする客も

事実かどうかはさておき、いくつかのパターンを紹介してみよう。途中駅から乗り込んで、きっぷに書かれた指定席へ行くと、すでに先客の姿が。「もしかしてダブルブッキングか」と思っていたら、自由席客が「空いていたから座った」だけだった。

指定席券を持っていたとしても、隣席同士で予約を取れなかった家族連れや友人たちが、勝手に座っているケースも。そこで移動してくれればいいが、声をかけると、先客が「周りの席が空いているのだから、あなたがそちらへ行けばいい」と主張し始める。なかには「逆ギレ」されることもある。

自由席券を持った高齢者から「席を譲れ」と、高圧的に言われたというエピソードもあれば、ちょっと信じがたいが、「自由席券は『どこに座っても自由』」だと勘違いして、悪意なく指定席に座っていた客と遭遇した——なんて話もある。

これらのトラブルに遭遇し、交渉がこじれたときには、基本的に車掌などの乗務員に、仲裁を頼むこととなる。ただ、長い編成の列車では、自席にやってくるまで、それなりの時間を要する。また、デッキや通路が混雑していたら、さらに到着まで待つ必要が出てくる。

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