iPadOSといっても、ベースはiOSと同じ。iPadに特化した機能拡張は加えられているものの、共通項目も少なくない。iPadOS 17で言えば、ホーム画面で直接操作が可能になる「インタラクティブウィジェット」は、そんな共通機能の1つだ。iPadのほうが画面サイズが大きいぶん、ホーム画面での直接操作がしやすい。アプリを開くことなく、作業を完結できるため利便性が高まる。
直接操作可能なウィジェットも便利
「ホーム」アプリは、インタラクティブウィジェットに対応している標準アプリの1つ。これを使えば、HomeKit対応のスマート家電の簡単な操作を行える。照明やテレビのオン・オフを切り替えるためだけにアプリを開く必要がなくなるというわけだ。また、「リマインダー」も、インタラクティブウィジェットに対応する。ウィジェットなら常時表示されているため、登録したタスクを見逃しにくく、終了した際にはそのままチェックをつけられる。ウィジェットの価値が、より高まったと言えるだろう。
ホーム画面にインタラクティブウィジェットだけを貼っておき、そのページを呼び出してすぐに操作することが可能。アプリのアイコンやウィジェットの情報が並ぶだけだったホーム画面が、よりインタラクティブになる。ただし、標準アプリでも対応しているのは一部にとどまる。メールウィジェットでリストをスクロールしたり、マップウィジェットの地図を動かしたりといった操作には対応していない。多機能なサードパーティアプリの登場には、期待したい。
ほかにも、純正の「マップ」アプリにあらかじめ地図データをダウンロードしておけるオフラインマップに対応していたり、FaceTimeでジェスチャーをすると背景にCGを合成したりと、iOS 17と共通の新機能は多い。ただ、同じ機能でも例えばオフラインマップは、Wi-Fi版があり、iPhoneと違って常時ネットワークにつながっているわけではないiPadにこそ必要。FaceTimeのジェスチャーも、ビデオ会議をするためのiPadでこそ役立つ機能と言えるだろう。
さらに、iOSにはあって、iPadにはなかった「ヘルスケア」アプリもiPadOS 17で加わる。消費カロリーを測定する「ムーブ」や、運動時間を計測する「エクササイズ」、立ち上がった時間を計測する「スタンド」など、Apple WatchやiPhoneで取得した健康データを、iPad側で閲覧することが可能。画面が大きく、一覧性も高いため、情報の管理がしやすくなる。ロック画面の刷新が最大のトピックとして紹介されることの多いiPadOS 17だが、機能面での進化や改善は少なくない。iPadをフル活用している人には、近く配信される最新バージョンへのアップデートをお勧めしたい。
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