異色の入門書だ。ボードゲームを趣味とする経済学者が実際のプレー体験を生かし、その魅力とともにゲーム理論の考え方を伝授する。
前半では、古代遺跡を探検し財宝獲得を競うカードゲーム『インカの黄金』(初版2006年)に続いて、パズル、じゃんけん、詰将棋、ポーカーなど古典的な「勝負事」を分析。ゲームの勝敗を決する構造を明快に抉(えぐ)り出す。
後半で取り上げるのは、『カルカソンヌ』(00年)、『カタンの開拓者たち』(1995年)といったボードゲームだ。これらをプレーする際に、敵のインセンティブを誘導するための作戦から、リスクの取り方まで実践的に指南する。
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら