「千と千尋の神隠し」カオナシが突然大抜擢のワケ 最初は単なる脇役だったキャラクターがなぜ?
鈴木がこれほどまでにカオナシにこだわったのには、もちろん理由がある。
鈴木はこうした考えのもと、カオナシをメインに据えた宣伝方針を打ち出し、予告だけでなく、新聞広告にもカオナシは大きく取り扱われることになった。当初は、不思議な街並みの前に千尋とブタがいるメインポスターの絵柄を公開まで使用する予定だったが、急遽、カオナシと千尋が向かい合っている場面の絵柄を使うことになった。たとえば公開1週間前の7月13日に『読売新聞』に掲載されたカラーの全面広告の絵柄にもこれが使われている(この広告は、読売新聞広告賞優秀賞に選ばれた)。
人気キャラ「ハク」が登場したのは…
東宝映画調整部の市川南は、この新聞広告について次のように振り返っている。
一方でヒーローであるハクと千尋との絡みは「恋愛映画ではないから」という方針で、予告や広告には登場しなかった。ハクが広告に登場するのは公開後5カ月経った12月になる。
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