池上彰氏「ネット上のウソ情報に騙されないコツ」 オススメしたいのは新聞の読み比べ
フェイクニュースやデマに釣られ、あわてて拡散して恥をかくのは避けたいものです。だまされないためには、「おかしい」と気がつく「メディア・リテラシー」を備えておくことが必要でしょう。
メディア・リテラシーとは、メディアからの情報を読み解く、見極める能力です。メディア・リテラシーを磨くには、さまざまなメディアに触れて、いろいろな視点、伝え方があることを知るのが大切です。
「メディア・リテラシー」を備えるためにできること
そのためにひとつおすすめしたいのは、新聞を読み比べてみることです。
新聞によって、同じニュースでも、取り上げ方や伝え方がまったく違う場合があります。
ニュースというのは客観的なものだというイメージがあるかもしれません。実際、新聞は「客観報道」を装っています。しかし、実は新聞によって伝え方は違います。ときには、同じニュースのはずが、正反対のことが書いてある場合さえあります。
子どものころから慣れ親しんでいた新聞からは、気がつかないうちに大きな影響を受けています。1紙を読み続けていると、その新聞が持っているバイアス(偏り)を意識できなくなります。
だからこそ、誤ったニュースにだまされないために、そして、新聞をより楽しむためにも、新聞の読み比べをおすすめしたいのです。
1紙は保守系、1紙はリベラル系といったように、論調の異なる2紙を読むとよいでしょう。新聞の個性やクセを理解し、賢く付き合っていきたいですね。
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