山﨑:日本の経済成長率は世界の196カ国中、160位ぐらいで、ずっとこの状態が続いている。先ほど話題にした国や地域は、20年間ずっと成長しているんですよ。だから、彼らの成長に対して、われわれがどう貢献していけるかを考えながら、自分たちの成長を一緒に乗せていく。
日本の国内市場にサービスを投入して、それなりのスピードでそれなりに成功し、それなりの企業価値になると、どうしてもそこで止まってしまう。
けれども、自分たちは違った。
「それなりの成功」のためにやってきたわけではありません。グローバルで、どれだけ社会に役に立つ事業を、このサステイナビリティっていう領域でやっていくのかにこだわった。
国内だけではパイの奪い合いになる
一見きれいごとのように感じるかもしれませんが、日本国内だけでものごとを考えると、どうしたってパイの奪い合いになってしまう。日本国内だけで新しいことをやると、既存のプレイヤーとの軋轢も生まれやすい。
でも、伸びている国と一緒であれば前向きに協力してもらいやすい。今後、成長著しい国々の中で、どうやって自分たちが力になれるかっていうことをつねに考えながらビジネスをやっていくことが大事なんです。
事業戦略としても、成長著しい国の規模とスピードの中で、自分たちがどう活躍できるかを考えたほうが、絶対に成長できるわけです。僕はもうそこに尽きると思います。
井上:社会的使命と事業の成功がまさに表裏一体というわけですね。大きな使命を軽快なバランスシートで果たすというのは、本当に素晴らしいと思います。今後のますますのご活躍を楽しみにしています。
経営学者・井上達彦の眼
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら