ドラマ「unknown」挑戦的すぎるキスシーンの真価 高畑充希の"キス研究"が開花して名作の予感
日本のドラマのキスシーンはあっさりしているが、韓国ドラマでは時間をかけディテールに凝っていると高畑はサンプル映像を見ながら力説し、キスの演技がうまい俳優を「キス職人」と呼んでいた。あれから1年以上が過ぎ、彼女の研究は彼女の主演ドラマ『unknown』で実践されるときが来たのだ――。研究を役立てる、これもまたサステイナブル。
『unknown』のキスは、韓国ドラマほどではないものの、鼻と鼻をこすりつけるほどの親密感などの生々しさの再現性には努力が見られる。トーク番組で高畑が言っていた、男性の大きな手が女性の顔を包むと女性が小さく見えていいというようなことも取り入れられている。
キスシーンのクオリティを上げることが、迷える日本のテレビドラマに福音をもたらすのか――それはわからない。なぜなら、『unknown』の前番組『星降る夜に』でもキスシーンに力が入っていたが、むしろ、敬遠された節もあったからだ。
田中圭は“キス”においても名優
そもそも、昨今、恋愛ものが好まれない傾向がある説もささやかれている中で、濃厚な恋愛シーンを積極的に入れることは作品としてマイナスではないのか。いや、中には、胸を焦がすような恋愛ものが見たい層もいるのではないか。
というのは、昨年、恋愛ドラマ『silent』(フジテレビ)が大ヒットしているからだ。これには濃厚な接触シーンはなかったが、2020年、『恋はつづくよどこまでも』(TBS系、以下「恋つづ」)は、佐藤健と上白石萌音のキスシーンから大ヒットした恋愛ドラマだった。
「恋つづ」以降、キュンとなるキスシーンのあるドラマがいくつも制作された。キスシーンのうまい俳優は演技派だと考えた筆者は、「どうなる? 2021年のキスシーン。佐藤健が火をつけた“キス祭り”」(「女子SPA!」2021年1月6日配信)という記事を書いたことがある。
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