38歳芸人が東大受験、見事合格を勝ち取った衝撃 元国税のさんきゅう倉田、仏語はゼロから勉強

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──経済学を学べる大学は多いですが、なぜ東京大学を目指したのでしょうか。

早稲田大学や慶應義塾大学出身の芸人はすでにいっぱいいるので、僕がそれらの大学に入ってもとくに面白くない。東大卒の芸人は比較的少ないし、芸人になってから東大に入るのは面白い。入ることも面白いが、授業やそこで出会える同級生や先生方と共有する時間も圧倒的に面白い。

ゼロから学んだフランス語で受験

──(付属校出身で)一般選抜での受験経験がない中、どのように勉強したのですか。

基本的には東大受験専門塾の指導に従った。こういうテキストを買って、このように勉強しましょう、というところから指導を受けた。東大専門塾なので、ある程度学力がある生徒が入ってくるが、中学の勉強の復習や共通テスト対策など僕用のアドバイスに従った。

共通テストは、国語、仏語、数学、日本史、地理、化学と物理の基礎。2次試験は国語、日本史、地理、数学、フランス語。外国語については、目標とする3年間で英語を東大受験レベルに持っていくのは大変だというアドバイスを塾からもらった。ゼロからやるなら違う言語にしようとフランス語を選んだ。

──3年計画の受験はどのような進捗だったのでしょうか。

2020年の3月から3年間勉強した。共通テストの足切り(第1段階選抜)は3年とも突破。ただ2次試験は、1年目は合格最低点に120点足りず、2年目は50点及ばなかった。3年目は0・9889点最低点を上回った。

1年目は10時間、2年目は13時間、3年目は15時間ぐらい勉強した。基本的には塾の授業時間より予習、復習に時間をかけていた。受験の直前期以外は、メディア出演、講演会、執筆などいただいた仕事はやっていた。

勉強したこと自体は自分の糧になると思うが、結果が出ない限り芸人としては何も生かせない。東大合格という結果があって、例えば日本史の番組に呼ばれるということがあるだろう。

精神的にも肉体的にも限界だったので、3年目はラストイヤーという気持ちでやっていた。

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