日経平均は大幅続伸、追加緩和への備えも ついに終値で15年ぶり2万円台を回復
[東京 22日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅続伸。終値で2000年4月14日以来、15年ぶりの2万円大台回復となった。追加緩和の思惑などから金融セクターへの海外資金流入が続き、安心感が広がったほか、国内企業業績に対する期待感も指数上昇を支援した。買い一巡後は伸び悩む場面もあったが、利益確定売りをこなしながら高値圏を維持した。
前日の米国株は高安まちまちとなったが、2万円台で終えたシカゴの日経平均先物(円建て)にさや寄せする格好で、朝方から買いが先行。寄り付き前に発表された3月の貿易統計が2293億円の黒字と市場予想(500億円の黒字)を大きく上回ったが、為替市場ではさほど円高に進まず、株式市場への影響も限定された。
一方、前日に続き、銀行や証券、保険などが強含むと指数も次第に上げ幅を拡大。日銀が30日に公表する展望リポートで今年度の物価見通しを下方修正すると伝わり、「万が一、追加緩和したときの備えとして事前に買う投資家もいる」(国内証券トレーダー)との声が出ていた。先物買いに伴う値がさ株の上昇も目立った。
また企業決算の発表本格化が近付くなかで、電子部品受注の堅調さや好業績観測などが相次いで報じられたことを受け、「今期の企業業績に対する期待も高まりやすい」(東洋証券ストラテジストの檜和田浩昭氏)ことから市場の先高観につながっているという。
個別銘柄では、塩野義製薬<4507.T>が後場堅調。22日、2015年3月期連結利益予想の上方修正を発表し、材料視された。配当金収入が増加したほか、為替差益の発生が寄与。経常利益は3期連続で最高益を更新する見込みという。
半面、東京製鉄<5423.T>が反落。21日に発表した2016年3月期の営業利益予想で、前年比9.1%減の120億円と減益を見込んだことが嫌気されている。海外の鋼材市況の低迷が長引くことが懸念されるという。
東証1部騰落数は、値上がり1126銘柄に対し、値下がりが606銘柄、変わらずが149銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 20133.9 +224.81
寄り付き 19999.84
安値/高値 19983─20144.66
TOPIX<.TOPX>
終値 1621.79 +12.91
寄り付き 1613.86
安値/高値 1612.36─1625.98
東証出来高(万株)279542
東証売買代金(億円) 28967.15
(杉山容俊)
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