6月に「11回のXデー」米国の債務不履行で起こる事 刻々と近づく恐怖の未体験ゾーン

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フェドワイヤーの決済システムは午後4時30分に閉まるので、遅くともこの時間までに支払われるべきものが支払われなければ、市場は崩壊し始める。

S&Pグローバル・レーティングスのアメリカ担当主席信用格付けアナリスト、ジョイディープ・ムカージ氏は、支払いが滞った場合、政府の格付けは「選択的デフォルト」とみなされることになる、と述べた。

一部債務の支払いについては不履行が選択されたものの、ほかの債務の支払いは継続されるとみられる場合が、選択的デフォルトに該当する。フィッチ・レーティングスも、政府の格付けを同様に引き下げると述べている。このような格付けは通常、危機的状況にある企業や政府に与えられるものだ。

別の大手格付け会社ムーディーズは、財務省の支払いが1回滞れば、信用格付けは1段階下がって、現在の格付け(最上位)のすぐ下になると述べている。2回目の支払い遅延は、さらなる格下げにつながる。

格下げがもたらす負の連鎖

ムーディーズは、住宅ローン市場を支える組織から、政府資金に頼っている病院、政府契約業者、鉄道会社、電力会社、国防企業に至るまで、多数の関連発行体も格下げされる可能性に言及している。格下げ対象には、イスラエルのようにアメリカが債務を保証している外国政府も含まれるだろう。

ファンドマネージャーの中にはとりわけ格下げの影響を受けやすい人々がおり、そうしたファンドマネージャーは保有を許される債券の最低格付けに関する規定を満たすために、保有しているアメリカ国債の売却を迫られ、それがアメリカ国債の下落を呼ぶ展開も予想される。

シカゴ連邦準備銀行のオースタン・グールズビー総裁は16日夜、フロリダで開かれたイベントで次のように述べた。「一次的な大混乱のみならず、二次的な大混乱も危惧される。例えば、主要格付け会社3社のうちの2社が何かを格下げすれば、その有価証券を保有できない金融機関が大量に発生する」。

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