又吉直樹「立派な大人だという自信は全くない」 レストランでまさかの入店拒否されたことも…
『LEON』読者は場の雰囲気を大切にするやさしい人
—— 最後に『LEON』のイメージをお聞かせいただけますか?
又吉:清潔な人が購読しているメディア、という印象です。大人になってひと通りの恋愛を経験し、公私ともに落ち着いてくると自分の身なりに気を使わなくなる人も多いと思いますが、『LEON』読者はその場に置かれた自分を常に意識して、周囲の人に不快な思いをさせないと配慮している、やさしい人たちなんじゃないでしょうか。
ぼくも、例えば今夜、夕食に出かけるお店が高級店なのであればスカジャンではなくジャケットを着ていこうという配慮はするのですが、『LEON』読者はもっと場の雰囲気を大切にする、という印象があります。
—— 又吉さんが高級店で食事をしているイメージ、あまり無いかもしれません(笑)。
又吉:下町の酒場で飲んでるイメージですか?(笑) ぼく、両方好きなんですよ。下北沢や高円寺の赤ちょうちん系も好きだし、銀座なんかのきちんとしたお店で食事するのも好きなんです。それぞれの良さがありますよね。
以前、ホテルで数日間カン詰めになって原稿を書いていた際、書き終わったら絶対行こうと楽しみにしていた店があったんです。で、書き上がったので出かけたら、ヒゲぼうぼうで、恰好もラフだったせいか、席も空いているのに「今日はもうおしまいです」と断られちゃって。それでぼく、ヒゲをそって、ジャケットを着て、もう一度出かけたんです。そうしたら、入れてくれましたよ(笑)。
(文/秋山 都 写真/内田裕介(Ucci) 編集/森本 泉)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら