
副島英樹(そえじま・ひでき)/朝日新聞編集委員。1986年朝日新聞社入社。広島支局、大阪社会部などを経て99〜2001年モスクワ特派員、08〜13年モスクワ支局長。訳書に『ミハイル・ゴルバチョフ 変わりゆく世界の中で』『我が人生 ミハイル・ゴルバチョフ自伝』、共著に『ヒロシマに来た大統領』など。
開戦から1年以上経つが、停戦の動きは見えない。なぜロシアはウクライナを侵攻し、米国や欧州はそれを止められなかったのか。ロシアの内在論理を熟知するジャーナリストが考える、戦争が生み出したもの。
──旧ソ連の「ペレストロイカ」を主導した故・ゴルバチョフ書記長の自叙伝を翻訳されています。
開戦直後の2022年2月26日、ゴルバチョフ財団が一刻も早い戦闘停止と和平交渉開始を呼びかける声明を発表し、大きな反響を呼びました。出版された自叙伝でもウクライナ危機について言及し、「ウクライナの中立化が問題を解決する」と記しています。彼自身も母親と故・ライサ夫人がウクライナ人でした。ウクライナには相当な関心を寄せ、問題解決に意欲的だったことがわかります。
ゴルバチョフ氏が言いたかったのは、「冷戦の終結は東西陣営の共同作業であったはずなのに、西側は『自分たちが勝利者だ』との認識を持ってしまった」ということ。この認識が国際政治を大きく誤らせたと説明しています。
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