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異例の「銀行救済」、米政府批判はなぜ高まらない 不満の防波堤になっているのは「党派対立」

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シリコンバレー銀行支店の前に並ぶ客たち
3月、マサチューセッツ州ウェルズリーにあるシリコンバレー銀行支店の前に並ぶ客たち(写真:Getty Images)

米国では、以前なら政府への不満が爆発しても不思議ではない材料が積み上がっている。その一例が、シリコンバレー銀行の破綻で始まった金融不安への対応だ。米政府は、3月に破綻した2行について高額の預金まで全額保護するなど、異例の救済措置に踏み切っている。

思い起こされるのが、2008年のリーマンショックだ。当時の米国では、金融機関の救済を引き金に、政府への不満が盛り上がった。不満の高まりは、政府の役割を重視し、大きな政府につながる政策を提唱する民主党への逆風になりやすい。リーマンショックの翌09年には、小さな政府を強硬に求めるティーパーティー(茶会)運動が生まれ、10年の中間選挙でオバマ政権(当時)を擁する民主党が大敗している。

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