会話が苦手な人でも何とかなる「質問メモ活用法」 相手を知れば話が楽に、ただしやり過ぎに注意

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思い返してみると、人と話すのが苦手だった中学生のとき、わたしはメモを活用していました。当時、どうしても仲良くなりたい人がいて、でも相手を目の前にすると緊張してしまうから、その人と話すときは、話したいことを小さな紙にまとめてポケットに入れていました。

でも、そんなことをしているのが相手にバレたら恥ずかしいので、こっそり机の下で見て、何事もなかったかのように会話していたんです。

いまは、さすがにポケットのなかに紙は入っていませんが、「今日は絶対にこれについて聞きたい!」ということは、忘れないようにスマホのメモにしたためていきます。そして、トイレに立ったときにちょっと確認して、戻ったタイミングで「そういえばあれが気になってたんだけど……」と、切り出すようにしています。

聞きたいことを聞き忘れない

「たかが日常会話にそこまでしなくても」と思うかもしれません。

でも、わたしは非常に忘れっぽいうえに緊張もしやすいので、どこかに書いておかないと、聞きたかったことをうっかり忘れてしまうんです。

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普段なかなか会えないような人や、尊敬している先輩などと話せる機会ならなおさら。「せっかく聞きたいことがあったのに聞けなかった」となってはもったいないですからね。

聞きたいことを頭のなかに留めておくだけでは、そのことばかりに気を取られて、会話に集中できなくなってしまいます。だから、頭のなかから一度出すために、書くんです!

わたしも以前、後輩から進路の相談を受けたとき、「今日は聞きたいことをメモに書いてきました」と言われて、ちょっとうれしかったのを覚えています。「そんなにわたしに聞きたいことがあるんだな」「参考になると思われてるんだな」と、信頼されている気分になりました。

「相手を目の前にすると、聞きたいことを忘れてしまう!」という人は、ぜひやってみてください。

いしかわ ゆき ライター

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いしかわ ゆき / Yuki Ishikawa

早稲田大学文化構想学部 文芸・ジャーナリズム論系卒。Webメディア「新R25」編集部を経て2019年にライターとして独立。現在は取材やコラムを中心に執筆するかたわら、声優やグラフィックレコーダーとしても活動中。ADHDとHSPを抱えながら、生きづらい世界をいい感じに泳ぐために発信している。著書に『書く習慣 〜自分と人生が変わるいちばん大切な文章力〜』(クロスメディア・パブリッシング)と『ポンコツなわたしで、生きていく。〜ゆるふわ思考で、ほどよく働きほどよく暮らす〜』(技術評論社)がある。

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