ホンダ「CL250」名車スクランブラー復活の衝撃 オンオフ両用の万能選手、手軽に乗れる軽二輪

拡大
縮小
ドリームCB72スーパースポーツ
ドリームCL72スクランブラーのベースになったドリームCB72スーパースポーツ(写真:本田技研工業)

主に北米市場のニーズに対応するために開発されたドリームCL72スクランブラーも、ベース車は1960年登場のロードスポーツ「ドリームCB72スーパースポーツ」だった。アップタイプマフラーや19インチフロントホイールなど、各部の装備をオフロード走行向けに変更。当時のスクランブラーモデルで一般的だった方程式に則して作られた。

国産初のスクランブラーともいわれるドリームCL72スクランブラーは、数々のオフロードレースなどで活躍したこともあり、北米や日本で大ヒットを記録する。そして、その後、これも先述のとおり、50ccや125cc、250ccや450ccなど、さまざまなモデルが発売されシリーズ化。1960年代や1970年代に多くのファンを虜(とりこ)にした。

新型CL250の詳細について

新型CL250
ホンダが発表した新型CL250(筆者撮影)
新型CL500
500ccのエンジンを搭載した新型CL500(筆者撮影)

そんな名車CLの車名を継承したのがCL250だ。ちなみに兄弟車には、500cc・2気筒エンジンの「CL500」もあり、2023年5月25日に発売が予定されている。これら2モデルは、同様のスタイルや装備などを採用するが、大型自動二輪免許でしか乗れないCL500と比べ、CL250は比較的取得が楽な普通自動二輪免許で乗ることが可能だ。また、250ccクラスのバイクは高速道路を走れるので、郊外などへ出かける長距離ツーリングなどにも対応。さらに車検がないので維持費もより安い。

価格(税込)もCL500が86万3500円なのに対し、CL250は62万1500円と24万円以上安く、免許取りたての若い世代にも比較的手が届きやすい。さらに250ccの軽い車体は、中高年のリターンライダーや女性ライダーにも乗りやすく、より幅広いユーザーに対応。注目度ではCL250のほうが上だといえる。そこで、ここでは、CL250に焦点をあて、その装備や特徴などを紹介する。

アップタイプのマフラー
CL250に装着されたアップタイプのマフラー(筆者撮影)

比較的シンプルな外観でまず目を惹くのが、スクランブラーの大きな特徴といえるアップタイプのマフラーだ。車体右側後方へ伸びるサイレンサーが、ワイルドなスタイルを演出する。また、アップタイプのバーハンドルには、オフロードテイストを演出したグリップを装備。ラウンドシェイプをモチーフとした燃料タンク、座面にワディング加工を施したシートなどが、ヘリテージかつ精悍な雰囲気を醸し出す。さらにLEDタイプのヘッドライトやテールランプなど、現代的な装備も投入することで、過去と現在のテイストを融合させ、古くささを感じさせない小粋なフォルムを実現する。

次ページレトロなスタイルと最新装備で扱いやすい新型スクランブラー
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT