「SNSを否定する親」がわかっていない子への弊害 今の子は親とは違う新しい時代を生きている

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子どものSNS利用を頭ごなしに否定する親が知らないこととは(写真:pearlinheart/PIXTA)
多くのビジネス書を書いてきたIT批評家の尾原和啓氏が、初めて10代の子どもたちに向けて『激変する世界で君だけの未来をつくる4つのルール』を著した。同書発売を記念して同氏と教育ジャーナリストのおおたとしまささ氏が、親が子どもに自分の価値観や成功体験を押し付けることの危険性について語り合った。

子どもが「自分らしく」生きるには

おおたとしまさ:尾原さんは「ITの人」ですが、僕はあまりITに強くないんです。でもこの本には、僕が教育現場を取材していて感じることと、本質的には同じことが書いてあって、なんだか答え合わせができたような気がしてほっとしました。

尾原和啓:それはうれしいです。気軽に誰とでもつながることができ、すぐに情報を得られる時代に、「どんな価値観を大事にすれば、よりいきいきとしていられるか」を伝えたくて。

おおた:尾原さんが本の中で触れている「オーセンティック(authentic)」という言葉が印象に残っています。僕は「正規品」といったニュアンスの言葉だと思っていたんですが、「自分らしさ」に近い、深い意味を持った言葉だと知りました。

尾原:おっしゃる通り、この言葉には、ブランド品の「偽物」に対する「正規品」といったイメージがありますし、権威あるものに保障された「正解」を指すと捉えられることが多い。でも実は「この人はこんな場所から来て、こんな道を歩いてきたのだから、これからもずっとこんな道を歩んでいくにちがいない。そう信じられる」といった意味を持つんです。

おおた:「その人らしさの一貫性」に近いでしょうか。人間ですから、これが好きになったりあれが好きになったりと変化はしますが、そうした揺らぎの中に、その人の核となる部分が見えてくる。そんな核のある生き方ができたら素敵ですよね。だからといって、いわゆる「勝ち組」になれるかどうかはわからないですが。

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