みどりの窓口はなぜ「みどり」?鉄道用語の不思議 閉塞、ラッチ、ラーメン橋…一般人には意味不明
「ラーメン橋」。ラーメンとは、中華料理に出てくる麺のことではなく、ドイツ語の「Rahmen」 で、日本語の意味で「フレーム(枠)」のことである。桁と橋脚が一体構造になった「フレーム一体型構造」の橋を意味し、頑丈で外圧に強い特徴がある。川などを越える鉄橋のほかに、他の交通との立体交差や、市街地での高架化事業に多く使用されている。地震大国と言われる我が国において、不可欠な工法の1つである。
1932年に完成したJR西日本・山陰本線の惣郷川橋梁は、須佐駅―宇田郷駅間の白須川にかかる単線2柱式の3径間2層ラーメン橋で、全長が約189mもある。橋の位置がちょうど、川と日本海の河口で、車内からは漁港をはじめ、夕暮れ時には日本海に沈む夕陽を望むことができる。
川幅が大きいことから、通常ならばトラス鉄橋でもおかしくないが、トラスがない橋のため、走行する列車の姿をよく眺められるので、鉄道写真の有名撮影スポットとなっている。山陰本線の列車が通る時間になると、カメラを構えるファンで賑わう。
土木業界においても、歴史的に価値のある構造物に認められ、2001年に土木学会推奨土木遺産を受賞している。
みどりの窓口の「みどり」とは?
「みどりの窓口」の「みどり」とは何だろうか。みどりの窓口は1965年に誕生した。それまで駅では、乗車券類の発行について、管理センターを通じて台帳の管理を行っていた。駅係員が空席部分を管理センターに電話で確認して、発行するという方式だった。人間同士が電話などによる送話で確認するために、ダブルブッキングなどをしてしまうミスもあったという。
その後、「マルスシステム」というオンライン方式の電子計算機を採用したことで、正確で、スピーディーな発行ができるようになった。そのマルスシステムが発券する乗車券等が緑色だったため、「みどりの窓口」と名付けられたと一説には言われている。
「ラッチ」。ラッチとは、駅の改札口にある風呂桶のような枠のことである。駅員がその枠内に入りこみ、乗客は駅構内に入る際に、そこの脇を通る仕組みで、駅員が乗車券などの検札や、入鋏を行う場所である。20年くらい前までは、どこの駅でも見られたが、自動改札機の導入が進み、今では地方鉄道の駅などでしか見かけられなくなっている。
ラッチの語源は扉や門の止め金に由来する。英訳すると「Latch」だ。よく駅内のコンコースなどを「ラッチ内」、駅外のコンコースを「ラッチ外」という。まさにラッチとは、駅構内と外を仕切る「門番」の意味のようである。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら