ヨーグルトの裏側に隠された億万長者への道 プリン体も排出？｢乳酸菌｣の多大な可能性
中でも最近注目なのが、ラクトバチルス・ガセリPA-3株、通称PA-3乳酸菌と呼ばれるもので、これは人間の体内の過剰なプリン体を分解・吸収して、自らのエネルギーとして活用してくれるという驚きのパワーを秘めたものだとか。
プリン体と言えば、痛風や高尿酸血症を引き起こす原因物質。イワシや白子、かつおぶし、しいたけなど…うまみの強い食品に多く含まれているため、酒好き＆グルメな中高年には頭の痛いところ。
そんな中、である。ビール各社が「プリン体ゼロ」をうたった商品を競うように販売するのとは違うアプローチ。「プリン体を摂らない」から「プリン体を排出する」という発想。たった一つの乳酸菌がイノベーションを起こすことができるのだろうか。
乳酸菌は地球上に数十億種類！
実は乳酸菌は、いまだ人類が発見していないものも含めると、この地球上に数十億種類存在すると予想されていて、まさに宝の山。たった一つ優秀な乳酸菌を発見できれば、「億万長者」も夢じゃない！というわけで、様々な研究者・企業が新たな乳酸菌の発見にしのぎを削っているのだ。
一方で、肉眼ではその存在を確認できない乳酸菌を、複数種類管理・培養するのは、技術的にとても難しく、小規模な施設では到底不可能。しかしカネにはなる！というわけで、規模の小さなメーカーなどに乳酸菌だけを卸し、販売している会社が存在しているというから驚き。まさに知られざる世界だ。
そんなに素敵な乳酸菌があって、それが商品に入っているというなら、「このヨーグルトを食べると、こんないいことが期待されます！」とかパッケージに書いて欲しい・・・と思うのは、筆者だけだろうか。なぜなら店頭にならぶ大量のヨーグルトには、どれも、あいまいなキャッチコピーしか書かれていないし、分かりにくいからだ。
この点について、業界最大手の「明治」に問い合わせたところ、「法律の問題」で表示はできないとのことだ。むしろ各メーカーはパッケージに堂々と書きたくて仕方がないのだが、薬ではない食品のジャンルで、効果効能をうたってはいけないということで、各社ホームページなどで乳酸菌の特徴をうたうのが精一杯という状況らしい。
たしかに、「ヨーグルトさえ食べておけば、胃がんも大腸がんも高血圧も痛風も防げて、お肌までキレイになる！」なんて風潮になっても問題だろうし、今のところは我々消費者のほうでチェックするしかなさそうだ。
