日経平均が年初来高値、2万円に「接近」 一時は約15年ぶりに1万9800円台
[東京 8日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸。日銀による金融政策の現状維持決定を受け、上げ幅を縮小する場面があったが、その後強含む形となり、3月23日に付けた年初来高値を更新した。前日比で一時200円を超す上げとなり約15年ぶりに1万9800円台を回復したものの、ドル/円が120円台を割れて推移するなど円高が進行。大引けにかけては指数は伸び悩んだ。
今回の日銀金融政策決定会合では、金融政策の現状維持が市場のコンセンサスとなっていた。だが「追加緩和に対する期待感も一部にあり、それが市場にも織り込まれていた結果、後場に入って一時的に下に振れた」(中堅証券)という。
ただ押しが浅く底堅さを見せると日経平均は一段高となり、2000年4月17日以来、約15年ぶりの高値水準を付けた。「オプションSQ(特別清算指数)の算出を週末に控え、思惑的な動きが出やすいなか先物主導で上げた。アジア市場の株高も支えになった」(東洋証券・大塚竜太ストラテジスト)との見方が出ている。
高値更新後は「日銀総裁会見後の為替動向も気になり、全体は上値が重くなっている」(国内証券)との声も聞かれ、日経平均はもみあいを続けた。イオン<8267.T>が前日比で4.98%高となったほか、朝方売りが先行した高島屋<8233.T>もプラスに転じ、4.03%高となるなど内需株の一角がしっかり。電機株ではソニー<6758.T>、京セラ<6971.T>が年初来高値を付けた。
一方、トヨタ自動車<7203.T>、コマツ<6301.T>などはさえない展開。指数寄与度の高いファーストリテイリング<9983.T>は小幅高となったのに対し、ファナック<6954.T>は下落するなど外需株・値がさ株はまちまちとなった。もっとも、中小型株を物色する傾向は強まりつつあり、東証2部総合<.TSI2>は連日の年初来高値更新となった。
個別銘柄ではほかに、イーブックイニシアティブジャパン<3658.T>がストップ高比例配分。7日、クックパッド<2193.T>と資本業務提携すると発表し、材料視された。半面、サンリオ<8136.T>が軟調。8日に同社株主の個人情報の一部が漏えいした可能性があると発表し、嫌気された。
東証1部騰落数は、値上がり1314銘柄に対し、値下がりが440銘柄、変わらずが124銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 19789.81 +149.27
寄り付き 19729.70
安値/高値 19693.63─19845.53
TOPIX<.TOPX>
終値 1588.47 +9.92
寄り付き 1586.78
安値/高値 1582.29─1593.74
東証出来高(万株) 229108
東証売買代金(億円) 26048.63
(長田善行)
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