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役職定年を迎えたバブル世代の世知辛すぎる孤独 約4割「やる気低下」、制度設計で企業も苦悶

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若手の登用かベテランの活用か。役職定年をめぐっては最適解の模索が続く。

スマートフォンを耳にあて佇む中年のビジネスパーソン
(写真:izolabo/PIXTA)

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人事異動で社内がざわつく3月。55歳で無理やり、部・課長職から一兵卒に引きずり下ろされる人たちもいる。役職定年だ。最近、その中に不可思議な行動を取る人が増えている。

ゼネコンの人事担当者は「社員の残業時間をチェックし、会社の限度時間を超えそうな社員に警告を出している。設計部門で土日も出勤し、残業が過労死ラインの月80時間に達していた社員がいたので、警告しようとしたら、役職を降りた元部長だった」と語る。

どういうことか。「役職定年後は年収が3〜4割ダウンする。管理職ではないので残業代が発生するが、どうも減った分をカバーするために残業しているらしい。本人も『俺は専門職になったから仕事を回せ』と周囲に言っている。後輩の部長も注意しづらく、頭を抱えている」と話す。

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