BMW燃料電池車「iX5」に乗って見えた水素の未来 環境対応担う車は何もバッテリーEVだけじゃない

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iX5は、BMWが燃料電池車を作るとどういうものができるかのデモンストレーション。BMWのエンジニアがこだわる繊細なフィールもじゅうぶん実現可能ということなのだろう。

中間加速といって、高速などで短い時間だけ強い加速が必要なときがある。そのときは電気モーターならではの俊足ぶりが味わえる。

燃料電池(唯一トヨタから技術提供を受けているパーツ)の詳細は発表されていないが、MIRAIよりはるかに高い速度域での高速巡航を可能にするのは、BMWがスープアップしているからだろう。

燃料電池の枚数をMIRAIよりもはるかに使っている可能性があるかもしれない、とトヨタ自動車のMIRAI開発担当エンジニアは後で私に教えてくれた。

瞬間的な加速にすぐれているのは、特殊なバッテリーという可能性だってある。

市販化まではあと6~7年

詳細は語られていないが、同業者は、「(電気のパワーをぱっと出せる蓄電池のタイプである)キャパシタのようなものでパワーの上乗せをするのでは」と分析。どうなんでしょう。

「実車が販売にこぎつけるまで、あと6~7年はかかりそうです」。水素技術のゼネラルプロダクトマネージャーを務めるユルゲン・グルドナー氏は語る。

ベースになる車両は、今回のようにX5ではないだろうという。2025年発表予定のBMWの新世代電気自動車のための「ノイエ・クラッセ」アーキテクチャーを使うとプレスリリースにある。

「まだまだやることがたくさんあるのです」と、グルドナー氏。私なんぞはこのまま発売してもいいのでは、と思ったが、そういうものではないらしい。

燃料電池車のシステムは、ごく簡単にいうと、水素を分解してマイナス電子を取り出し、それを使って電気を作り、モーターを駆動するためのバッテリーに貯蔵。

モーターを駆動するので、電気自動車のバリエーションだ。

メルセデス・ベンツは、1990年代から燃料電池に取り組んできたが、2020年になってダイムラートラック社は大型商業車への搭載にシフトする旨を発表した。

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