ヤバい統計学 カイザー・ファング著/矢羽野薫訳

ヤバい統計学 カイザー・ファング著/矢羽野薫訳

よくある「統計はウソをつく」という種類の本ではない。「ウソをつかない」肯定的な事例を10ケースを紹介。その分析で中心的な役割を担う「統計で世の中をよくする人々」を取り上げ、統計的思考の活用法を伝授しようというものだ。

その10ケースには、高速道路の車をスムーズに走らせる交通工学者、感染症の出所を突き止める疫学者、ハリケーン多発地域で住宅保険の保険料を算出するアクチュアリー、共通テストの公平性を保つことに苦心する教育学者、ドーピング検査を行う技師、ウソを見抜く法則をデータマイニングで探求する専門家、宝くじの不正の証拠を見つけた統計学者、行列を短くする方法を編み出したエンジニアなどが登場する。

平均化を嫌う「不満分子」とは、間違っているからこそわかること、あるいは、なぜ「不可能」が起きるのか。卓越した専門家の思考の道筋がトレースでき、自分もプロになれそうな気がしてくるから不思議だ。

阪急コミュニケーションズ 1995円

  

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集中連載「日立 踊り場の先へ」<br>世界で戦える組織へ

成長を確実にする組織の根幹を成すのが、研究開発と人事である。研究開発体制は2015年4月、各研究所に横串を通し、顧客起点の組織に生まれ変わらせた。人事制度もグローバル化がほぼ完了。踊り場から飛躍へ、日立の地固めの様相を追う。