「撮るだけでない」キヤノンが示すカメラの可能性 脱デジカメ、会議向け製品・サービスに着目
1月初めにアメリカ・ラスベガスで開かれたCES2023、各社が主力製品の展示に注力した一方で一風変わった展示をしたのがキヤノンだった。
この展示ブースがどの企業によるものか、ロゴを見なければわからない。
1月5日から8日まで、アメリカ・ラスベガスで開催された世界最大のテクノロジーの展示会「CES2023」。その一角に展示されたのは、ウェブ会議システムやVR(仮想現実)を利用した通話ツールなどだ。天井から吊り下げられたロゴを見ると、「Canon」と書いてある。
多くの企業が消費者向けに新しい製品や技術を披露するCESでは、企業イメージから想像がつかない展示を見ることもままある。ただ、キヤノンの展示は他社と比べてもとがっていた。
ライバルは主力製品を展示
周りのブースを見てみると、韓国のサムスンやLGエレクトロニクスは、時代のニーズに合わせてサステナビリティを意識したリサイクル製品やスマート家電の展示をしつつも、主力のテレビや冷蔵庫、ゲーミングPCなどの家電製品をメインに据えていた。国内勢でも同業のニコンは、デジタルカメラを多く並べ、動くバイクとバーチャル背景を組み合わせた撮影技術など、「カメラメーカー」とわかる展示内容だった。
一方、キヤノンのブースは、デジタルカメラ数台が「一応置いています」という程度だ。
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