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昭和電工新社長「半導体材料は年10%成長が可能」 旧日立化成と統合、半導体材料で高いシェアに

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昭和電工の髙橋秀仁社長
「(2023年は)社名も含めすべて一新する。数年後には、『石油化学なんてやっていたんですか?』と言われるぐらいがいいと思っている」と語る昭和電工の髙橋秀仁社長(撮影:尾形文繁)
2023年1月、昭和電工がレゾナック・ホールディングスに社名を変更する。2020年に約1兆円を投じて「小が大をのむ」形で日立化成を買収。2022年には、外資系メーカーで経営経験がある髙橋秀仁氏が社長に就任し、事業構成や企業文化が大きく変わっている。2つの企業が統合し社名を変え、どう変革していくのか。髙橋社長に聞いた。

 

――カジュアルな服装ですね。

2022年初の全社向けの社長就任あいさつからこの格好だ。2社の統合に当たって、A+BをABにするのではなく、A’やB’にする気もなく、Xを作る。変革のメッセージをどう伝えるか考えて、まずはカジュアルでショックを与えようと。

旧日立化成との統合によるシナジー

――樹脂など中間材料を作る昭和電工と、それらを混ぜて半導体材料などを提供する日立化成(現昭和電工マテリアルズ)が統合しました。どのようなシナジーがありますか。

粉や液で売っていると原価がわかるので、原価プラスアルファの値段しかつけられなかった。ところが、旧日立化成の製品が保証しているのは機能であり、レシピや原価を公開しているわけではないので、付加価値が取りやすい。

(旧日立化成が得意とする)半導体産業は、バリューチェーン全体が金持ちで、顧客も儲かっている。そのため「おまえの原価はいくらだろう」と厳しく値切ってこない。

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