ライオンが群雄割拠の中国市場で見いだす勝ち筋 掬川社長「高齢化で高まるニーズにチャンスがある」

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ライオンは中期経営計画で海外事業を大幅に伸ばす方針(撮影:今井康一)
ハミガキ、ハンドソープ、衣料用洗剤といった日用品分野に強みを持つライオン。2030年までの中期経営計画では、売上高6000億円(2021年度の実績は3662億円)水準、海外売上高比率50%など意欲的な目標を掲げる。
ただ、計画初年度である2022年度は、原材料高騰の影響を受け厳しい状況。掬川正純社長に今後の展開を聞いた。

──2022年12月期第3四半期(1月~9月)決算では、売り上げは増えたものの、利益面は苦戦しました。どう評価していますか。

成長の基盤となるトップライン(売上高)は為替影響を除くと前年同期比3.9%増と、計画以上の水準を達成できた。トップラインを成長させなければ将来的な収益は確保できないため、その点は評価できる。

ただ、想定以上の原材料高で事業利益(売上総利益から販売費と一般管理費を控除した数値)は大幅減益となってしまった。この点は、事業の構造が原材料価格の変動に対して脆弱だったのではないかという反省がある。

今後は、高付加価値商品の拡充や、オーラル(口腔)ケアなど利益率の高い分野の構成比を高めることで巻き返しを図りたい。

2023年は果敢にチャレンジする

──具体的にはどう挽回していきますか。

まず原材料高に強い体制をつくるために、ポートフォリオの変化を一段と加速させる。今まさに取りかかっており、来年は果敢にチャレンジする一年にする。

例えば、タイやマレーシアでは原材料(石化原料やパーム油)高騰の影響を受けやすい洗濯用洗剤の売り上げ構成比が非常に高い状況だ。そのため、これらの国々では、収益性が大幅に悪化してしまった。今後は、オーラルケアやハンドソープなどの売り上げ構成比を計画以上のペースで増やし、原材料高に強い体制を整えていきたい。

──とはいえ、そうした国では外資系大手のオーラルケアメーカーがすでに参入しています。ライオンの勝機は?

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