トヨタ「カムロード」のキャンピングカー人気の訳 1000万円超の国産キャブコンが売れる理由とは

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価格表
ヴォーンEXCの価格表(筆者撮影)

ちなみに、ヴォーンのオプションとしてよく注文を受けるのは、カーナビやテレビなのだとか。旅の目的地への移動にカーナビは今や必需品だ。また、エアコンや冷蔵庫などを標準装備し、まるで家のように快適な室内を持つ同モデルで、よりくつろぐにはテレビも必須だと思うユーザーも多いのだろう。ユーザーが求めるさまざまな装備を用意していることも、ヴォーンが長年根強い人気を誇っている理由のひとつであることがうかがえる。

キャンパー厚木のキャンピングカー

パピー480
キャンパー厚木が出展していたパピー480(筆者撮影)
パピーフルハウス
キャンパー厚木のパピーフルハウス(筆者撮影)

一方、神奈川県厚木市を拠点とするメーカー、キャンパー厚木が出展していたのは、全幅が1740mmというナロータイプの「Puppy(以下、パピー)」シリーズだ。就寝定員4名のファミリーユース仕様「パピー480(Puppy 480)」と、就寝定員3名のふたり旅仕様「パピーフルハウス(Puppy Fullhouse)」を展示した。

車幅1740mm
車幅は、一般的な国産乗用車と変わらない1740mmとなっている(筆者撮影)

このシリーズの特徴は、標準トレッド(ナロータイプ)の2.0Lガソリン車を採用することで、カムロードをベースとする一般的なキャブコンが全幅2000mmを超えるのに対し、全幅が1740mmに収まっていることだ。同社の竹内啓二代表によれば、「駐車場などでの扱いやすさを重視し、乗用車のように乗ることができるクルマを目指した」という。そのため、標準トレッドの車体を採用しただけでなく、カムロード・ベースのモデルでは定番となっている室内後部の2段ベッドを不採用にしている。

バンクベッド
パピー480のバンクベッド部分(筆者撮影)

また、バンクベッドやダイネット部のベッドについても、多くのモデルが車体に対し「横に寝る」仕様とする場合がほとんどなのに対し、同シリーズではすべて前後方向の「縦に寝る」仕様とすることで、「キャビンをスリム化した」という。

なお、各モデルの就寝人数は、パピー480がバンクベッド2名、室内中央にあるダイネット部のベッドに2名。パピーフルハウスでは、バンクベッド1名、室内後方にあるダイネット部のベッドに2名となっている。ちなみに両モデルともに全長は4850mm、全高は2750mm。乗車定員はパピー480が9名、パピーフルハウスが6名だ。

次ページ一般的な駐車場に収まる車幅1740mmという絶妙なサイズ感
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