トヨタ「カムロード」のキャンピングカー人気の訳 1000万円超の国産キャブコンが売れる理由とは

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ダイネット
リビング&ダイニングスペースとして使えるダイネット(筆者撮影)

ハイグレードな装備も同タイプの魅力だ。ヴォーン・シリーズの製造を担当する有名メーカー「ナッツRV」が、オリジナルで開発した急速走行充電システム「ハイパーエボリューションNEO」を搭載。キャンプ場などでエンジン停止中に、家電などの電源となるサブバッテリーについて、同タイプでは大容量のリチウムイオンバッテリー100Ah×4個を装備するが、昇圧充電方式を採用することで、約4時間の走行という短時間で満充電にすることができる。これにより、電子レンジや容量70Lの冷蔵庫、家庭用エアコンなど、使い勝手がいい家電を標準装備。アウトドアでも快適な車中泊やキャンプを提供する。

なお、このモデルのボディサイズは全長5190mm×全幅2100mm×全高2880mm。2.8Lディーゼル車のみの設定で、乗車定員は2WDが7名、4WDは6名。セミダブルベッド下に収納スペースも用意するなど、長旅で荷物が多くなっても対応できる高い積載性も誇る。価格(税込み)は、シャワーキットなどオプションが付いた展示車(2WD)の場合で1143万320円だ。

ヴォーンのユーザー層や魅力

運転席
ヴォーンの運転席まわり(筆者撮影)

東和モータース販売の担当者によれば、ヴォーンのユーザーは「ファミリー層から高齢者まで幅広い」という。また、国産キャンピングカーでは、トヨタの商用バン「ハイエース」をベースとしたモデルも人気だが、「乗ってみると意外に室内が狭い」と感じ、乗り換え時にヴォーンを選ぶ層も多いそうだ。さらにキャンピングカー初心者が「最初の1台」として選ぶケースもあるなど、まさに多様なユーザーが購入していることがわかる。

それら多くユーザーにヴォーンが選ばれる理由は、担当者によれば、やはり「室内の広さや高級感」だという。いずれも1000万円を超える高級モデルに「憧れを持つ」層がほとんどで、その夢を実現するために購入するのだ。

また、同社では高級輸入車など、より大型のモデルも扱うが、それらに比べ「自宅などの駐車場に入る」サイズであることもポイントだという。さすがに一般的な乗用車に比べると大柄なため、どんな場所でも駐車できるわけではないが、高級モデルのなかでは比較的扱いやすいサイズであることも人気の秘密だという。

次ページ乗用車感覚で乗りやすいキャンパー厚木の車両に迫る
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