東大生直伝「受験直前に成績低下」克服する簡単技 この時期の受験生に大量発生、原因はシンプル

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みなさんは桜木先生の問題に引っかからなかったでしょうか。この漫画でも答えが描かれていますが、なぜこの時期に成績が下がる人が増えるかというと、「1問に対して集中しすぎてしまうから」です。

人間、真剣になっていけばなっていくほど、1問1問丁寧に解こうとしてしまいます。「時間をかけてもいいから、絶対に間違えないように解かないと」と思いすぎてしまうのです。

しかし、テストというのは時間との戦いであり、テスト中は「この問題は飛ばそう」「この問題に時間かけていてもダメだな」と広い視野で見なければならないタイミングも増えます。「1問1問丁寧に解こう」という意識が強いと、逆に全体として成績が下がってしまうことがあるのです。

カフェのメニューを選ぶ感覚で解答する

例えば、みなさんはカフェでメニューを選ぶときに、どれくらい時間をかけますか。おそらくは、パッと「アイスコーヒーで!」と選べるという人も少なくないのではないでしょうか。でも「人生がかかった大事な選択です! 赤と青、どっちを選びますか?」と聞かれたら、同じようにはいかないですよね。カフェのメニューを選ぶ感覚では選べません。

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それ自体は当たり前の話なのですが、受験では、人生がかかった大事な問題を、カフェのメニューを選ぶかのように素早く選択しなければならないのです。人生がかかっているからといって、時間をかけていたら、全体としてはマイナスなのです。

つねに俯瞰的に物事を見て、つねにメタ視点(広い視点)を持って問題を解こうとすること。1問1問にとらわれすぎずに問題を解こうと意識すること。こういうことができないと、点数は伸びていかないのです。

これは、とても難しいことです。とくに、受験に真剣になっていけばいくほど、難しいと思います。だからこの時期、点数が下がる人が続出します。しかしそれでも、合格する人は皆この能力を身につけて受験しているのです。

いかがですか。受験生のみなさんは、一歩引いた視野で物事を見られるように「人生がかかった大事な問題でも、カフェのメニューを選ぶかのように選択すること」を意識してみてください。

また親御さんは、受験生にプレッシャーをかけるのではなく、むしろ視野を広く見られるように、普段どおりに接してあげてください。プレッシャーをかければかけるほど、1問1問にとらわれたミスが多発していきます。この時期だからこそ逆に、優しく寄り添ってあげてください。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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