よく着ている洋服も15年以上昔のもので、サイズも全然合っていないのです。そこで買い物に同行し、お見合い用のスーツとデート用の洋服を選びました。
そんな長谷川さんですが、いいところもあります。まず、まじめ。週4回、深夜1時から2時の間に、マンションのゴミ置き場に行ってゴミ袋をすべて開けてビンと缶と分別するそうです。ゴミを開けるところを他人に見られたら怪しまれるので、寝静まっている深夜にしているそう。
しかし、この話をするとまたフラれてしまうんです。「汚い」「なぜオーナーなのにそんなことするの」「管理会社に頼めば済むことなのに」と。これを「偉いですね」と言ってくれる人と結婚したほうがいいと、私はアドバイスしました。
アドバイスを素直に聞いてくれる
また、とにかく素直! 家族という小さな組織の中だけで生き、社会に揉まれた経験がないせいか、まるで少年のよう。穏やかで優しいお父さんの性質を受け継いでいて、大きな声を上げることもなく、優しく正直です。
私のアドバイスも素直に聞いてくれます。文句も言わず毎月美容院でカットするようになり、ジーンズとパーカーばかりだった服は新調したジャケットに変わりました。
私のオフィスでお寿司屋さんデートの練習もしました。「デートでは回る所ではないお寿司屋さんにお誘いするんですよ」ということから始まって、私が「いらっしゃい!」「お客さんどこ座ります?」なんてお寿司屋さん役を演じ、「どうぞ」と女性に席を指し示す。その「どうぞ」を何度も繰り返し練習しました。そういうところから教えないと、デートでただ突っ立っているだけになってしまうのです。
他社ではこうして長谷川さんの悪いところを指摘することもなく、いいところも探してくれなかったようです。私が懇切丁寧に教えたので、デートでは「植草先生がね、植草先生がね」とばかり言っているらしく、「まるでマザコンみたいですよ。自分は何もできないと言っているようなものですよ」と注意しました。婚活を通して、世間のいろいろなことを学んだように思います。
そんな長谷川さんの前に現れた女性が、30代前半のさやかさん(仮名)。遠方にお住まいですが、弊社に入会したいといらっしゃいました。以前は地元の相談所に入っていたそうですが、いいお相手がみつからなかったそうです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら