産毛剃り禁止!「ナゾ校則」が日本にはびこる真因 千葉県の119校の校則を可視化する試みも

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細かく指定されていることの多い制服。画像はある学校の制服規定(画像提供:植山さん)

「多様性とか主体性が大切といわれている時代におかしいと感じ作りました。今後は全国の全公立学校にある校則をデータベース化したい」

そう話す植山さんが作ったサイトは、校則を「服装」「装飾品」「頭髪」「化粧」「乗り物」「校外活動」「その他」と7つのカテゴリーに分け、それぞれに「下着規制」「ツーブロック禁止」「黒染め強要」などとさらに細分化されている。これらの項目をクリックすると、該当する高校の校則が表示される。校則の内容と学校名の2つの検索機能を備えている。

校則はより厳しくなっている

「School Rules Database」で校則を可視化しているITコンサルタントの植山良さん(写真:編集部撮影)

「学校名の検索は中学生向けです。高校選びの参考にしてほしい。ブラックな校則がある学校とそうでないところがチェックできます。校則の種類(検索)は、ネット民に向けて。ヘンなのをどんどん見つけてもらってSNSなどで取り上げてもらえたらと考えました」(植山さん)

入手した校則には「運転免許証の取得禁止」(89校=全体の75%)、「アルバイト禁止」(66校=55%)、「スカート丈規制」(69校=58%)と昔ながらのものが広く残存するうえ、「Yシャツの下に下着を着用する場合は無地の紺黒白とする」といった「下着規制」が8校(7%)ある。

さらには大阪府で問題になったような髪の黒染め強要、地毛証明書提出のような人権に関わるものもあった。ほかにも、レッグウォーマー、ルーズソックス、ニーハイソックス、ツーブロック、編み込みなど今時な高校生アイテムを禁止している。

男子の髪型規制は「前髪は男子は前髪は目にかからず、後ろはシャツの襟より長く、横は耳の半分以上にならないように」といった細かすぎるものも。生徒たちが「マジか?」と突っ込む姿が目に浮かぶ。

昔の感覚で作られた校則が残り、時代とともに新たに増えていく。植山さんが「(校則は)もっと厳しくなっている」と言った意味がよくわかる。このままでは校則を掲示する生徒手帳は年々分厚くなっていきそうだ。

「新たに出てくる若者たちの楽しいアイテムを、学校はどんどん規制しているわけです。いたちごっこにしか見えません」

そう嘆く植山さんが挙げた最も「ヘンな校則」は「旅行規制」(81校=68%)宿泊する場合「保護者の了承を得たうえで、許可を校長に願い出なくてはいけない」などとするもの。家族旅行も含まれるようだ。男女で旅行に行かないようにといった規制を敷きたいのだろう。

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