令和でも流行「ギャル文字」意外に根強い人気の訳 10代を中心に「ギャル文字の加工アプリ」が流行

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ギャル文字を初めて目にした人は、その複雑な文章に読みづらさや煩わしさを感じるかもしれない。ギャル文字は「区点コード」を使えば打つのも簡単だったものの、普段から使っていないと、一文の内容を理解するのに時間を要する。それでも1つのコミュニケーション文化として、ギャル文字は平成の女子高生に愛されていたのだ。

ギャル文字は大人には理解されにくい文化だったが、振り返るとなかなか高度な「文字遊び」だったのではないだろうか。世代によって意見や見方が分かれる文化かもしれないが、言葉の「文字遊び」といった面白いものを感じる。

1990年代にはポケベルの暗号が流行る

今までのコミュニケーションツールの歴史を振り返ると、1990年代のポケベルの暗号(114=いいよ、など)と似た雰囲気を感じる人もいるだろう。

1990年代に入ると、ポケベルの主要ユーザーになっていた女子高生からポケベルの暗号はたちまち人気に火が付いた。1992年頃には、数字の語呂合わせでメッセージを送る一種の言葉遊びが流行し始めた。

例えば先に述べた「114」=いいよ、以外にも、「14106」=「アイシテル(愛してる)」、「724106」=「ナニシテル(何してる?)」、「4510」=「シゴト(仕事)」、と言ったさまざまな数字の組み合わせが生まれた。

ポケベルの暗号は、ギャル文字と比べると、読みやすく感じる。だが、ポケベル独自の数字の解読には、暗号や五十音の語呂合わせの数字の共有、お互いの行動や趣味を深く理解している必要が多少なりともあった。

一方で1993年にはテレビドラマ『ポケベルが鳴らなくて』がヒットしたことや、メッセージがすぐに届く即時性、個人間の秘匿性の高いやりとり、短い文で要件を伝えられる、といった点で、ポケベルの暗号は女子高生を中心とした学生だけではなく、若い世代にも幅広い人気を集めた。

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