ユニクロとしまむら、なぜ明暗が分かれたか 国内アパレルの「優等生」が陥った停滞局面

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しまむらはもともと、1953年に埼玉県で設立。2000年ごろまでは節約志向の主婦向けのチェーンとして、ロードサイドを中心に安さを売りにして展開するお店でした。下着やソックスなどの実用衣料品と呼ばれるものを中心に、メンズ、レディス商品はもちろん、ベビー、シニア、フォーマルといったアパレル商品から、リビング、寝具、レジャー用品にいたるまでの生活用品を扱っていたことは現在も変わりません。ある意味でワンストップショッピングができるお店でもあります。

正直なところファッションセンターというわりには、パッとしないお店だったことをご存知の読者も多いはずです。転換点は2001年2月期に7期ぶりの減益に陥ったことです。

世界のファッショントレンドを採り入れようという商品展開がスタート。市況を先読みした本部一括の仕入れ体制の構築や、全従業員の8割程度を占めるパートタイム社員を生かし切るための業務の標準化、売れ残り商品の発生を抑えるための在庫調整など、さまざまな観点で経営改革が進みました。物流体制や出店方針の見直しなどもなされました。

10年あまりで売上高は2倍以上に

その後、しまむらの武器である「ローコスト」「低販管費率」「高回転経営」が確立されていき、成長は加速します。この10年あまりで売上高は2倍以上に成長。利益も伸ばしてきました。ところが、ここへきての停滞。赤字でもなんでもありませんが、好調を維持しているユニクロと比べてみると実は明暗が分かれています。

たとえば、2014年3~8月期は、しまむらの既存店売上高は前年同期比0.9%減、対するユニクロは同1.9%増でした。2014年9月~2015年2月期でみると、しまむらの既存店が前年同期比ほぼ横ばいだったのに対し、ユニクロは同8.4%伸びています。

これはどういうことでしょう。ことあるたびによく並び称される2社は、お客が重なっていることが解っているからこそ比較対象とされます。筆者の知っている限りでも、ユニクロ、しまむらの両方を回っている人は少なくありません。では2社の違いはどこにあるのでしょうか。

もっとも大きいのはブランドイメージに差が出てきたことかもしれません。ユニクロもしまむらも雑誌とのコラボや有名タレント、モデルを起用しての各種宣伝が頻繁に行われています。

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