ポンド/円で「200万円」の利益も数日で失った訳 1カ月で100万円の損切りも、投資を続けた2理由
けれども、この異常事態以降に値が戻ることを確信していた私の感覚はすっかり麻痺していて、気づけば買っていました。興奮状態だったんです。本当に人の欲って怖い。ここでさらに思います。
「いや、待てよ。震源地はイギリスだから、ポンド/円を買う方がいいのでは?」
ポンドを確認すると、案の定大きく円高に振れていました。元々160円台前半だったポンド/円は、135円台前半まで急落していたんです。私は残りの資金をすべてポンドに賭けることにしました。
これがラッキーでした。ドル/円も戻って含み益になりましたが、ドル/円よりも大きく急落したポンド/円の戻り幅は、ドル/円を超えていたので、さらに大きな含み益をもたらしてくれたのです。
約100万円の元手が、数日の間で300万円まで増えたところで、私の心臓は耐えきれなくなり、決済をすることにしました。
「もっと興奮を!」→プラマイゼロに
たった数日で利益が200万円も出る体験に、私は怖さも感じつつ、興奮していたのです。
「もっと興奮を!」
私は欲を出して、再びレバレッジ取引をすることにしました。
ところが今度は、徐々に含み損を積み重ねていくことに。結局、200万円ほどの損失となり、プラスマイナスゼロになってしまったのです。
ようやく目が覚めて、FXの取引を終えることにしました。数日で200万円の利益になったものが、すぐに消えてなくなる。はじめこそ、億り人なんて言葉も一瞬頭をよぎりましたが、それはまた別の世界の話だと悟りました。
私には、そんなリスクは背負えない。冷静に考え、恐ろしくなった私は、それ以降、一部の日本株を残して、FXからは距離を置くことに決めました。
信用取引やFXで私がやったことは、「投資」ではありません。明らかに「投機」でした。自分では投資を行っているつもりでしたが、全然違う。イチかバチかのギャンブルは、投資ではないのです。
もしもみなさんが、「投資とは大金を得ることだ」と考えているなら、私は投資を推奨しません。
せっかく働いて貯めた大事なお金を、イチかバチかで2倍にするか、ゼロにするか。そんなものはしない方がいい。
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