本稿では、田村医師に男性更年期かどうかを見分けられる簡単なチェックリストを作っていただいた。上は本人が気にすべきこと、下は家族や仕事仲間、友人など周囲の人が気にすべきこと、になる。
「これらのなかに1つでも当てはまるものがあれば黄色信号です。ご自身が気付かなくても、家族など周囲の人の指摘が受診のきっかけになった方もいらっしゃいます。気になる症状があれば、がまんせずに男性更年期外来やメンズヘルス外来を受診してください。血液検査でフリーテストステロンを確認するのは、賢い健康管理法の1つといえるかもしれません」(田村医師)
テストステロンには、タンパク質にくっついているトータルテストステロンと、タンパク質から離れて血液中で動くフリーテストステロンがある。日本人の男性は加齢によって激減するのはフリーテストステロンというデータがあるので、こちらを重視している。
診断のポイントは自覚症状
男性更年期外来では、血液検査でテストステロン値を測定する。
『男性の性腺機能低下症ガイドライン2022』の診断基準では、フリーテストステロンが8.5pg/ml未満だと治療が必要な段階としている。だが、数値だけで判断できないのが男性更年期障害のやっかいなところだ。
「テストステロン値が基準より高くても症状が強く現れている方がいらっしゃいます。元々テストステロン値は個人差が大きく、個人でも体調や測定時間によって数値がバラつくのが特徴です。自覚症状が重要な診断ポイントになります」(田村医師)
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