厚切りジェイソン、FIRE達成後に僕が買ったもの 本当に大事なものにはちゃんとお金を使う

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── ジェイソンさんの本が注目されているのは、日本人の投資に対する意識が変わり始めているということでしょうか。

厚切:コロナの影響も大きいと思います。コロナ期間中に投資と資産作りの取材がすごくきて、同じ話を何度もさせられたので、じゃあまとめて発信しようと本を出したんです。特に中小企業の人や個人事業主が事業を辞めたりすることが出てきて、将来への不安もより大きくなったから、ぐっと投資に関心が向いてきたのかなと。

── 将来の不安を解消するために、投資でお金を増やすべきだと。

厚切:人生の選択肢を増やして、自由に生きるためでもありますよ。お金で困っていたら、いつまでも嫌な仕事をやめられない。60代70代になって働くのが苦しくなっても、お金が足りなければ働くしかない。あるいは海外に行っていろんな体験をしたりする機会に恵まれても、お金がなければ行けない。自分の可能性を広げて人生を豊かにするためにもお金は必要です。

あと投資って、結局「期間」です。来年、再来年にまとまったお金を作るのは難しくても、30年後なら誰でも作れます。それに早く気づいて、今からでも始めることが大事です。

(写真/トヨダリョウ)

中高年も今から「長期投資」すれば間に合う 

── 40代、50代の読者だと「自分は手遅れだ」と諦めそうですが……。

厚切:そんなことはないです。人生100年時代、今60歳ならあと40年ある。それだけの期間があれば、複利の効果で相当、資金は大きくなります。今からでもコツコツ始めれば、20年後には今の自分に感謝しているはずです。

投資は確かにリスクもあって、ずっと資産が増え続けるとは限りません。コロナ禍の真っ最中の時、僕の資産は毎日マンション1部屋分くらいの資産がどんどん吹き飛んでいって焦りましたけど、既に回復して逆に増えたくらい。今もアメリカの株価は不安定ですけれど、20年後はまた増えていると、僕は自信を持っています。 
 
── 投資を始めて間がないと、そのリスクに耐えて続ける自信がありません。

厚切:投資を始めて2、3年で暴落しても焦らないこと。だって、まだ資産はそんなに多くないから、ダメージも少ないですし。僕も、投資を始めてすぐリーマンショックを体験しています。

── 40代、50代の人には希望が持てるお話ですね。逆に20代、30代の若い人は投資に積極的で、FIREに憧れる人も多いですよね。リスクの高い、例えば仮想通貨のような投資も人気です。

厚切:秒速で1億、みたいに短期的に儲けようという考えはやめた方がいいです。30代でFIREも現実的ではない。例えば年収が2000万円で使うのは200万円、そういう高収入・低支出の人なら可能ですけれども、20代の年収300万400万円のサラリーマンでは無理です。

一か八かで全財産を個別銘柄に賭けて、たまたま運よく当たった人が「俺みたいになれますよ」と言っても参考にしない方がいい。再現性がないですから。仮想通貨もここ10年くらいの間に出てきたもので、信頼性は薄い。国家が関わるような正式な仮想通貨が出てきたら、消えてしまうと思います。 

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