厚切りジェイソン、FIRE達成後に僕が買ったもの 本当に大事なものにはちゃんとお金を使う

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── 自分の幸せに貢献……ですか。

厚切:家族が同じ価値観であることも大事。僕は妻と、誕生日プレゼントの交換も長年していない。以前、花束を買ってあげたら「すぐに枯れるものにお金を使わなくていい」って怒られたくらい。子どもが物を欲しがったら、ダメとは言わないですが、「それが本当に必要かどうか」「家にある物で解決できないか」は考えてもらいます。

でも、本当に大事なものにはお金を使います。先日も娘の歯科矯正に100万円ほどかかりましたが、まったく悩まずに一括で払いました。それもお金がある自由だと思います。 

(写真/トヨダリョウ)

── 確かに。でも『LEON』は、消費をすすめる側であるんですけど……。

厚切:そんな雑誌は買っちゃだめ!(笑)

── まさかの全否定!?(笑)

厚切:いやいや。その買い物が自分の幸せに貢献していればいいんです。なぜそれが欲しいのか、それを買ったらどう幸せになれるのか考えて買うのならいいんです。

でも、人間って買った喜びが1週間と続かず、また次のものが欲しくなる。「ヘドニック・トレッドミル(Hedonic Treadmill)」(快楽順応)の状態です。物を買うことそのものに幸せを求めていたら、永遠に幸せになれないですよ。

──  (書きづらい……)ではあえて、厚切りジェイソンさんは、何にならお金を使って幸せですか?

厚切:基本、お金を使わないことが幸せです。でも最近、自分と家族のために「ネズミアタマハネナガインコ(セネガルパロット)」という大型インコを買いました。昔から鳥が好きだったんですが、海外を行き来する生活だったので飼うのは諦めていたんです。でもコロナで移動はしづらいし、一度きりの人生だからやっぱり飼おうと。若くてセンシティブな時期で、手を齧ってきたりして大変。電源ケーブルも齧ったりするからカバーをつけたり、もともといるペットの猫に狙われないように、壁も作らなきゃいけないし。

── なんだ、趣味のお買い物もしてるじゃないですか(笑)!  ペットに関わるカバーや壁ならお金を惜しまないと。

厚切:いや、そこは当然、自家製ですよ。壁は段ボールで、ケーブルのカバーはペットボトルを切って作った。だからお金はかかってないです!

── (徹底してる……)いや、さすがです!

(写真/トヨダリョウ)
厚切りジェイソン
1986年アメリカ・ミシガン州生まれ。17歳でミシガン州立大学へ飛び級で入学。卒業後、イリノイ大学大学院に進学し、修士課程を修了。2005年に旭化成のインターンシップで来日して1年を過ごした後、GEヘルスケア等を経て、2011年に再来日、現在まで日本のIT企業で役員を務める。2014年にはお笑い芸人としてデビューし、「R-1ぐらんぷり」でファイナリストにもなる。NHK『えいごであそぼ with Oton』にレギュラー出演するほか、ドラマ、映画などでも幅広く活躍中。 

(文/秋山圭子 写真/トヨダリョウ) 

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