黒人男子を「リトルモンキー」と呼んだ議員の末路 ロス市民が激昂した差別発言のオンパレード

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「マルティネス議員は、彼女が『背の低い、肌の色が濃い』と称した人々たちの票のおかげで議員として当選することができた。それなのに、先住民族をあそこまで差別的な目で見ていたとは。ひどい裏切りだ。すぐに議員を辞任すべき」

サンチェスさんの団体はオアハカ州出身の移民たちの支援も積極的に行ってきた。「少しでも白色に近い肌を持つ者が優位だとする差別は、世界中どこにでも根強くある。肌の色をあげつらう差別語を権力を持つ公人が公然と口にすることの害を考えたら、即辞任以外の責任の取り方はない」。

中南米移民の支援をするソチー・サンチェスさん(写真:筆者撮影)

ロスで生まれ育ったエルサルバドル系アメリカ人であるサンチェスさんは、マルティネス議員が当選した日のことを今でも鮮明に覚えているという。「同じラティーナとして、自分たちの仲間がついに市議会の議長になったんだとワクワクした。だからこそ失望が大きい」。

「ブラウンの人々がブラックを差別」

10月11日の段階では、マルティネス議員は、議長職は辞任したが、議員自体は辞めておらず、休暇を取って議会には姿を見せなかった。

そんな中、ボニン議員は、議場に立ち、息子に対し浴びせられたレイシスト発言について声を絞り出して語った。

「私と夫は心から傷ついている。信頼される行動をすべき公人が、ロサンゼルスの魂を切り裂いた。白人の父親として黒人の男の子を育てているんだが、私は親として多分欠点だらけで、失敗している点がたくさんあると思う。でも、私は息子を心から愛している。何も知らない息子を傷つける心ない行為に胸が張り裂けそうだ。市民を分断させることが目的である構造的な差別に、ロサンゼルスは決して屈しない」

この事件を受け「ブラウンの人々がブラックの人々を差別した」――という見出しが全米のニュースメディアに躍ると、ロスの公立小中学校で長年教鞭を執ってきた黒人女性のニッキ・ジャクソンさんはこう語る。

「リークされた録音の音声を聞いた夜はさすがに眠れなかった。この街での黒人差別は今さら新しいことではない。でもロス市内で最も権力を持つ政治家の1人である彼女が、まだ幼い黒人の男の子を形容するのに、ここまで明確に差別をカジュアルに表現していること、そして、それを同席していた議員がたしなめたり、止めたりしなかったことが、この問題の闇の深さを物語っている」

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