「トータルテンボス」老いに抗わない笑いを追求 オッサン同士の「寝起きドッキリ」に込める美学

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藤田:白髪もそうですけど、このまま歳を取っていって、もっとじいさんになった時に本当にコンビとして面白くなるのかなと。なので、僕は早く50代、60代になりたいなと思っているんです。

見た目ももっと崩れてると思うんですけど、そのオッサン同士が寝起きドッキリを仕掛けたり。仕掛ける方も、仕掛けられる方も面白いだろうなと。

「いい歳して、何やってんだよ」。そう言われると思うんですけど、それは誉め言葉だと思っているので、なんとかその言葉をいただけるまでは頑張りたいなと思っています。

ただね、同情されるとまた話が違ってくるんで。その一歩手前が一番面白いと思うんですけどね。オッサンがワーワーやってるけど、痛々しくはない。なんとかそこまでコンビでできていたら、より一層、コンビの意味がにじみ出てくるんだろうなと思います。

イタズラで人生の幕を下ろしたい?

大村:ずっと僕の中に残っている光景があるんです。工事現場で見たシーンなんですけど60代くらいのオジサンが弁当を食べてて、もう一人、そっちも60代のオジサンがショベルカーに乗っていて、ショベル部分を操縦して弁当のオジサンのヘルメットをコツンとやったんです。

弁当のオジサンは「何やってんだ!」と怒って運転してたオジサンを追いかけまわし、運転のオジサンは逃げ回る。そんな「トムとジェリー」みたいな構図をコンビでずっと続けられたらなと。

……あと、この前、藤田が「大村のイタズラで人生の幕を下ろしたい」と言っていたので、なんとかそれはかなえてやりたいなと。

藤田:言ってねぇよ! 誰がイタズラで幕を閉じるんだよ。そんなもん、純粋に事故じゃねぇか! 安らかに家族に看取られて旅立ちたいよ。

大村:ま、こういう場なんで藤田も強がってますけど、何とかそんなゴールが迎えられるように頑張っていきたいと思っています。

藤田:ぶっこみ方、ハンパねェな。

■トータルテンボス

1975年4月3日生まれの大村朋宏と1975年12月30日生まれの藤田憲右が1997年にコンビ結成。静岡の小中学校の同級生で、ともにNSC東京校3期生。2004年、2006年、2007年と「M-1グランプリ」で決勝に進出し、07年は準優勝。自らの草野球チームも持つ野球好き芸人としても知られる。25周年全国漫才ツアー「ちりぬるを」を開催。10月1日の沼津ラクーンよしもと劇場公演からスタートし、ファイナルのルミネtheよしもと公演まで全国10カ所で行う。

中西 正男 芸能記者

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なかにし まさお / Masao Nakanishi

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。noteで「全てはラジオのために」(note.com/masaonakanishi)も執筆中。

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