中国海軍で3隻目の空母が進水した。最新の装備を搭載しているが、実際の戦力化には課題を残している。
今年6月17日、上海・江南造船所において、中国海軍003型空母が進水し、「福建」と命名された。これにより中国海軍は3隻の空母を運用することになる。
「福建」の艦載機運用能力は既存の2隻の空母と比べ、飛躍的に向上しているといわれる。001型空母「遼寧」や002型空母「山東」がスキーのジャンプ台のような甲板を用いて航空機を発艦させるのとは異なり、「福建」がカタパルト(発射装置)を装備していることが主な理由である。
「遼寧」と「山東」の戦闘機の搭載機数は20機前後と見積もられる一方、「福建」は米海軍の空母と同等の70機前後を搭載できるとの中国の報道もある。
軍事プレゼンスを示す兵器の1つ
空母は半径1000キロメートル以上に及ぶ航空機の作戦空域を世界中で展開できる。そのため、周辺海域に空母が出現すると沿岸国は軍事的圧力を感じるのだ。空母は軍事プレゼンスを示す最も効果的な兵器の1つであり、中国が全地球的な戦略的任務を遂行する艦艇と呼称するゆえんでもある。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら